今日は患者さんからよく質問される項目の一つであり、薬として効果を発揮するためにはすごく大事な「用法」について書いてみたいと思います。
「用法」は薬を正しく服用するポイント
薬を正しく服用するためには、下記の5点が大事とされています。
・服用タイミング
・服用する量
・服用の仕方
・服用日数
・飲み合わせ
この5点の中の一つである、「服用タイミング」が今回の記事のテーマである「用法」に当たります。
薬の「用法」とは?
一般的には飲むタイミングのことを指します(細かく言うと服用日数などのことも指すようですが、今回は飲むタイミングに限定したいと思います)。
よく見る用法としては「食後」「食前」「就寝前」とかでしょうか?
結構混乱されている患者さんも散見されますので、ここで一度まとめておきたいと思います。
まずはよく見る用法からです!!
用法①:食後
食事後30分以内を指します。
胃に負担をかけやすい薬や、食後の方が吸収が良くなるような薬が食後で処方されます。
薬の特性上、食事との間隔は関係ないような薬は「食後」にされることが多いです。
人間、「食後」が一番飲み忘れが少ないとされています。
食事をしたら薬をのまなくちゃ!と習慣づけがしやすいからだと思います。
用法②:食前
食事の1時間~30分前を指します(資料によっては食事の30分~20分前と記載されていることもあります)。
空腹時の方が吸収が良いもの、食事の前に薬の効果を発揮させたいもの(胃の働きを良くする薬など)などが食前で処方されます。
用法③:就寝前
眠る30分前程度とされています。寝つきを良くする薬などが就寝前で処方されることが多いです。
早く飲みすぎると、意図しないタイミングで眠くなってしまい、場合によっては重大な事故につながることもあるので注意が必要です。
他にも、疾患のコントロールのために(血圧など)あえて就寝前にすることもあります。
あまり目にしない用法
普段あまりお目にかからないかもしれないけど、だからこそ大事な用法を載せます。
今後、下記の用法で処方される薬について具体的に記事にしていきたいと思います!(準備出来たらリンク貼ります…少々時間を下さい。。)
用法④:起床時
起きてすぐに服用が必要な薬がこのタイミングで処方されます。
用法⑤:食間
食事の2時間後が目安とされています。
勘違いされている用法No1だと思います。
決して、食事中ではありません。食事と混ざることで効果が弱くなってしまう薬などが食間で処方されます。もし食事中に服用してしまうと効果が出ない、もしくは他の薬の吸収を妨げる薬もあります。
食直前
食事が目の前に準備出来て「いただきます」と同時に内服するのが理想的と言われています。胃の中で食べ物と薬が混ざることで効果を発揮するタイプの薬が食直前になることが多いです。
食直後
食事が終わって「ごちそうさま」と言うと同時に服用するのが理想的と言われています。
胃の中で食べ物と薬が混ざることで効果を発揮するタイプの薬が食直後になることが多いです。
まとめ
食後などはよく耳にしますが、実際の時間の定義は曖昧だったりしませんか?
特に「食間」に関しては大部分の人が食事中のことだと思っているのが現状ですので、薬剤師といてはしっかりと患者さんに「食間」の定義、意義を伝えられたら良いなと思います。
その他患者さんにも是非知ってほしいこと↓
www.yakuzari.work
www.yakuzari.work