薬剤師とザリガニの奮闘記

~薬ザリ(yakuzari)の備忘録~

新型コロナワクチン(ファイザー製)を接種することになりました

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「成田空港にファイザー製の新型コロナワクチンが届きましたー!」


というニュースを先日目にしました。


実は私の病院は先行接種が行われる病院に指定されており、もしかしたらこの時に日本に届いたワクチンの一部が私が勤務している病院に届くのかもしれません。


しかも、私自身タイトル通り今月中に打つことになりそうです。


現場の混乱具合や、病院薬剤師である私個人のワクチンに対しての考えを羅列させていただきます。

新型コロナワクチン(ファイザー製)の接種スケジュール


先行接種に関する情報ですが、実は現場でも報道されている以上の情報は持ち合わせておりません。


早くて2月14日に田村厚生労働大臣が正式に承認する見通しであること(正式に承認されたもようです)、その後2月15日の週の前半から中旬に国内の指定病院(100病院)へ一斉に配送され、それぞれの病院内で職員に一斉に接種開始。


もしかしたら院長や管理者レベルには極秘情報が流れているのかもしれませんが、実務の計画を練る私達に特別な情報はありません。


そのような中で接種に関するスケジュールや、接種当日の接種者の動線(接種場所、接種後の待合スペースの確保)を考えろ!ってのは正直無理な話ですよね。。


情報が少ない中での対応は、それ相応のストレスの元になっているのは火を見るよりも明らかな状態です。

新型コロナワクチンはあくまで個人の希望がないと接種不可


私の病院では先行接種の対象となったわけですが、病院が対象となったからと言って対象職員全員が必ず接種しなければならないというものではありません。


先々週~先週半ばにかけて対象職員全員に接種希望を確認し、そこで希望された職員を対象にスケジュールを調整中です。


「今回の接種を断ったら今後も接種できないの??」


という声も聞こえました。


ここに関してはあくまで予想なのですが、そんなことはないと思われます。


しかし、今後どのように断った人を抽出し、その方々に接種機会を提供できるのか…


国の偉い人はもう考えているのかもしれませんが、正直不確かな点であることは否定できません。


ちなみに、私の病院では90%程度の方は接種希望と回答したようですが、残りの数%~10%程度の方は希望しないと回答したようです(この中には未回答の方も含む)。

新型コロナワクチンに関しての準備物


ワクチン接種に必要な物品の大部分は国などから支給される見込みとなっています。


超低温冷凍庫、シリンジ、針、耐冷手袋、希釈用生食などなど。


特に「超低温冷凍庫」ですが、新型コロナワクチン(ファイザー製)は-75℃±15℃での保存が必須とされています。


しかし、通常の病院ではそのような超低温をキープできる冷凍庫は常備されておりません(無いわけではないのですが、少なくてもワクチンを含む医薬品を保管するスペースとして確保されている病院は少ないと思われます)。


そこで国がとった対応は、超低温冷凍庫を対象病院に配布する!といったもの。


実際に私が勤務する病院にも今月初めに到着しました。


こういっちゃなんですが、普通の配送業者の方(おじさん2名)が普通に設置していったようです(笑)


新型コロナワクチン(ファイザー製)の接種に関する個人的意見


あくまで、いち病院薬剤師としての意見を書かせてもらいます。


ワクチンの効果や副反応に関して具体的な数字がマスコミから報道されていますが、ここでは敢えて数字にはなるべく触れないでおこうと思います。


今後データが蓄積されてきて変わる可能性もありますし、数字で示してしまうと良い意味でも悪い意味でも思った以上に印象が強く残ってしまうかもしれませんからね。


それでは私の意見です。


「思っていた以上に効果があって、マスコミで言われているよりも安全じゃん!」


これが私の正直な意見です。


効果に関しては様々な国から様々なデータが出てきていますが、少なくても効果がないという報告は出ていません(記事作成時点)。


これらのデータをそのまま日本に反映させるのは違うと思いますが(人種差などもあるかもしれないので)、少なくてもネガティブなことにはならないと思います。


新型コロナの流行をどうにかしたい!と少しでも考えるのであれば、ワクチン接種は選択肢の一つに必ずあがってくるでしょう。


次に副反応についです。


おそらく一般の方々が気にされているのは、効果よりも副反応のことに関してだと思います。


そんな副反応の中でも一番の心配点はアナフィラキシーと言われる一種のアレルギー症状。


このアナフィラキシーを大々的に報道しているテレビやサイトがありますが、実は一般的に投与される機会のある抗菌薬(感染症の原因菌を倒すための薬)よりも新型コロナワクチンのそれの確率はだいぶ低いと考えられます。


今回の新型コロナワクチンにせよ、抗菌薬にせよ、人体に投与される以上100%安全なものはない!という大前提は念頭に入れておかなければなりませんが、少なくても新型コロナワクチンだから副反応が格段に出現しやすい、ということは現時点では否定できます。


この事実をどのように考えるか。


そしてこの事実をどのようにして浸透させていくか。


ここが今後国内でワクチン接種を拡大していくポイントになるような気がします。


ちなみに、現在(記事作成時点)Googleで「コロナワクチン 副反応」で検索をして一番上に表示されたページ(↓↓)を覗いてみました。

www.newsweekjapan.jp

この記事で良くないと思う点は、そもそも副反応が何%なのかを明記していないこと。


もしかしたら正確なデータが手元に無いだけかもしれませんが、タイトルで「副反応の4割が深刻な影響」と言っちゃうのはどうなのかな?と個人的には疑問です。


そもそもその副反応が接種者のうち何%でおきてるのか。


0.00001%なのか、0.0001%なのか、0.01%なのか、1%なのか…どの程度なのかで意味合いが全く変わってきます。


その辺を明記しないまま「深刻な影響」と不安を煽るようなタイトルがなんとも言えません。。


私は新型コロナワクチン(ファイザー製)の接種を希望します

ファイザー製の新型コロナワクチン
 

ここまで私が書きたいことを唯々書かせていただきました。


私自身「接種希望」の意思を病院側に伝えてあるので、今月中に接種出来る見込みです。


その時の仕事の忙しさによるかもしれませんが、実際に接種しての感想だったり経過を随時お知らせできたらと考えています。


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