薬剤師とザリガニの奮闘記

~薬ザリ(yakuzari)の備忘録~

JCHO関連病院でクラスター発生の大失態??に物申す

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ふとYahoo!ニュースを眺めていたところ、


「JCHO関連病院でクラスター発生の大失態」


という記事が大々的に書かれているのを発見してしまいました。


私自身は当事者ではないのですが、もし当事者であれば間違いなく怒り狂っていたことでしょう。


該当の記事にもいろいろな意見が寄せられているようですが、一医療従事者、感染症関連を中心に仕事をしている一病院薬剤師として私がこの記事に対して思うことを羅列していこうと思います。

JCHO関連病院でクラスター発生の大失態?

まずは記事の題名から訳が分かりません。


「専門家会議副座長・尾身茂氏が理事長を務める病院でクラスター発生の大失態」


はっ??


まず理事長が副座長であることとクラスター関係ある??


理事長という立場の人が現場で何かを指揮しているとは考えにくく、そもそも理事長が現場で指揮を執っていたらクラスター発生が防げたのでしょうか??


私はそうは思いません。


どんなに凄い立場とされている人たちが指揮を執っても少なからず起こってしまうことだと思います。


少し捻くれた言い方をすると…


もし起こらないのであれば、その人たちをテレビ出演させてないで現場で指揮を執ってもらえばいいじゃん!


とさえ思ってしまいます。


そしてクラスター発生が大失態??


現場の医療従事者を目の前にしてそんなこと言える??


…言いたいことがたくさん有りすぎて文章にまとまりがなくなってきているので、いったん次に進みます。

JCHO関連病院でクラスターが発生して「大丈夫なのか?」

記事の中には下記のような内容の文章があります。

日本のクラスター対策を引っ張る専門家の足元でクラスター発生とは、冒頭のように東京都関係者じゃなくとも「大丈夫なのか?」と不安になる。


院内感染のことを何も知らない素人だから言えるセリフですね。


医療従事者であれば院内感染しないとでも思っているのでしょうか??


医療従事者も人間であり、24時間365日ずっと医療従事者として働いているわけではありません。


「医療従事者はとるべき対応をとれば絶対に院内感染を起こさない」


という神話があるのであれば、だれも院内感染を怖がることはありません。


だれが一番院内感染の怖さを知っているかって、医療従事者に決まっています。


誰しもが院内感染を起こさせないように働いています。


ましてや新型コロナの騒動で一段と感染対策は強化されていることでしょう。


それでも起こってしまった今回のクラスター。


ま~、尾身茂氏がJCHOグループの院内感染に対して何か指示などを出しているのかは知りませんが、少なくても現場で指示を出しているわけではないでしょうね。


おそらく現場からすると尾身茂氏が副座長だからと言って特別な指導を受けているわけでもなく、ましてや尾身茂氏のためにクラスターを発生させないように日夜頑張っているわけではない!という声を出したいところではないでしょうか。
→あくまで、ここは完全に私の想像です。

65億円で院内感染対策の基本のキすらできていない??

尾身氏がトップのJCHOは、先日成立した補正予算で特別枠ともいえる65億円が付いている。同じように新型コロナと戦っている病院から見れば羨ましい限りだろう。特別扱いされながら、院内感染対策という基本のキすらできていないのは、いかがなものか。

私が一番怒りを覚えた文章はここです。


お金があれば院内感染は防げるんですか??


「院内感染対策という基本のキ」ってなんですか??


基本のキができていないというのは実際に現場で確認したんですか??


65億円という金額が出ていますが、おそらく現場の人には全く還元されてませんけど??


本当に現場で頑張っている医療従事者がかわいそうでなりません。


自分達は頑張っているのにこのように評価されるぐらいなら「辞めてやる!!」と考える人がたくさん出てもおかしくありません。


私は薬剤師なのであくまで予想ですが、医師や看護師免許を持っていたら転職なんて比較的簡単なものですからね。


「せっかく病院で一生懸命働いてもこんな風に叩かれるぐらいなら、叩かれない業界に転職しよう。」


このように考えてしまう人が多数いても何も不思議ではありません。


そして医療崩壊に近づく…


このような最悪なシナリオにならないためにも、今現在新型コロナと戦っている全ての医療従事者の方々に敬意を表したいと思います。