普段であれば様々な薬剤関係の情報を教えてくれる製薬会社の MR さんですが、私の病院では急な用事がない際の訪問は禁止とされています(コロナ関連対策の一環)。
そのため今では院内で MR さんを見かけることは、ほぼありません。
面倒な訪問が少なくなって良かったと思う反面、欲しい情報がなかなか入手できず困っていて是非訪問してほしいMR さんがいるのも事実。
この違いはどこにあるのか今一度冷静に考えてみました。
結論としてはGive and take(ギブアンドテイク)にありそうです。
私が思う「悪いMRさん」
まずは訪問が少なくなって良かったなと思うMRさんの特徴を並べてみたいと思います。
・情報を何もくれない人
・自分の成績のために購入を斡旋してくる人
・そのくせ処方された患者の情報を欲しがる人
・学術的なことを聞いても何も答えないor意味不明な返答しかしない人
こんなところでしょうか?
このリストを見てると、ギブは何もなくテイクだけを求めている人というのが分かります。
こちら(医療従事者)からすると、
「時間をとられているうえに、何も情報をくれない」
つまり、
「無駄に時間を消費」
させられていることになります。
ひどい言い方をすると、ただの仕事の邪魔にしかなりません。
そのようなMRさんの訪問を心待ちにするなんてことは一切ありません。
「学術的なことを聞いても何も答えないor意味不明な返答しかしない人」に関して
MRさん=薬剤師免許を所持している
というわけではないことは重々に承知しています。
そのため学術的な情報提供が苦手な方もいらっしゃることでしょう。
ですが、こちらからの質問をスルーしたり適当な返答をするのはダメだと思います。
何も私(私達)は即答してほしいわけではありません。
多少時間がかかっても良いので正確な情報をもらいたいというのが本心です。
分からないなら分からないなりに
「調べてから回答します」
などと話してくれれば全く問題ありません。
私が思う「良いMRさん」
次に是非訪問してほしいMR さんの特徴を上げてみたいと思います。
・薬やその薬に関する病態の情報をくれる人
・情報をくれる人の中でも、最新の情報をタイムリーにくれる人
・購入の斡旋をしてこない人
・無暗に処方された患者の情報を探りに来ない人
・こちらの学術的な疑問にも適切に答えてくれる人
当たり前かもしれませんが、悪いMRの条件とは正反対ですね(笑)
ギブをベースに行動してくれているMRさんに対しては
「情報をもらえるのであれば時間を消費するのも惜しまない。と言うか時間を消費してでもそのMRさんと話をしたい!」
と私は考えています。
医療人は常に勉強と言われますが、何と言っても範囲が広すぎます!!
常に全領域の薬に関してアンテナをたてておくことは不可能で、MRさんから最新の情報を頂くということは大変貴重なものになります。
自分で調べる前に適切な資料を持参してくれて、簡便に最新の情報をインプットできたことも今まで多々あります。
MRさん!是非「ギブアンドテイク」の精神でお願いします
あくまで私個人の考えではありますが、悪いMRさんと良いMRさんの違いを書いてみました。
MRさんからすると、
なるべく情報を持ってこいと会社から言われているから仕方がないんだよ!!
とか、
ノルマがあるから仕方がないんだよ!!
などの声が聞こえてきそうですが、病院の薬剤師としてこのように感じている人がいるのも事実です。
しかしギブアンドテイクの重要性は何もMR活動に限った話ではありません。
何事に関してもギブアンドテイクの精神が円満に事を進めるポイントだと思います。
家族関係、友人関係、恋人関係…
いたるところでこのギブアンドテイクの精神って大事ですよね??
常に意識する必要はないかもしれませんが、要所要所でギブアンドテイクを意識していくことは必要かと思います。
MRさんには新型コロナの騒動が収まったら、是非そのことを頭の片隅に置きながら院内で活動をしていただけたらと思います!